電車でGO! Vol.2 ウェットフライで潤井川 Photo&Text by YUSUKE
-
マイカーを持たない釣りびとが、電車をはじめとする公共交通機関を駆使して釣りに行くさまをお伝えする(おそらく)唯一無二のフライフィッシングエンターテイメント。
旅の出発地はいまもむかしも日本橋。Facebookページも運営中。
電車でGO! FlyFishing https://www.facebook.com/trainagogoff激流の中、サカナを追って走り下る!少ないチャンスをものにして掛けたこの1尾。獲るかバラすかはたまたコケて沈するか?はたして結果はいかに?
さて、桜前線と共に電車でゴーも北上!ということで、電車でGO!Vol.2は静岡県富士宮の潤井川。市街地を流れる湧水の川である。去る3月8日、東京駅より高速バスその名も
“ヤキソバEXPRESS ” http://bus.fujikyu.co.jp/に乗り込みいざ出発!今回はNとの釣行。N は今回が2015年解禁釣行である。ガラガラの車内にてさっそくビールで前祝い、その後爆睡 Zzz・・・。
現地に着いたら、“太陽釣具店”にて日釣り券を購入。(コンビニでは買えない)そして、“富士宮やきそば学会http://www.umya-yakisoba.com/ にて宮そば買って準備万端!なんでこんなにのんびりしているのか?というと、湧水の川であってもこの時期は水温が低く、昼頃まで虫もサカナも活性が低いからである。この日、都内は雨風で大荒れ、現地でも朝まで冷たい雨が降っていたのでなおさら。
ということで、ポイントに到着して釣りびとの正装(ウェーダーとベスト&荷物入れのバックパック)に着替えたのが午前11時。神田川-潤井川合流から釣り開始である。水面をじっと見つめてライズ待ちしていると、湧水ならではの複雑な流れがまるでライズの波紋に見えてくる・・・が妄想と分かっているので、ふたりともドライをあきらめ 4Xでドロッパー付きのウエットフライシステムを組んだ。
昨年いい思いをしたプールまで移動すると、曇天から晴れ間が指しユスリカとコカゲロウがちらほらとハッチ。「時合い到来か?」と上流を見ると、なんとNのサオが曲がっている!ジャンプ!そして流れを下る!そんなサカナの引きをいなし何とかランディング成功!急いで駆け寄って写真を撮る。30㎝ほどのレインボーである。当人はこれにて解禁!ということで嬉しそうだが、ファイトのわりにサカナが小さくて不服そうでもある。こちらはかなりうらやましいのだが・・・
下流を見ると、他のフライアングラーがサカナを掛けていた。
「もしかして釣れてないのは自分だけ?!」焦る。Nのサカナの写真を撮りながら状況を観察する。ふむ、光りモノの付いたドロッパーをがっしり喰っている。「メンディングして沈めたフライをスイングさせたらゴゴン!」ときたそうだ。
ふーーーん。
釣ったひとに倣ってフライ交換。ついでにポイントを譲ってもらうことに成功(笑)激流へ歩を進め(この時点で腰まで水の中)、狙いにくい対岸のブッシュ際に狙いを定める。距離は10mちょっと。ブッシュに引っ掛けないよう注意してキャスト+即座にメンディングして際をナチュラルに流すイメージ。5mほどのポイントを細かく刻んでフライを流す。
「そりゃ!」「ポチョン」「すいーっと」数投目でリーダーが引き込まれた!「あ、デカいかも」
「びよーん」垂直にジャンプしたかと思えば、サカナは猛然と激流を下り始めた!ブッシュに突っ込まれないようリールを巻いてテンションをかけながらサカナを追いかけ下流に走る!
潤井川へ行ったことのある方ならご存知だと思うが、この川は溶岩質の底に護岸や沈みブロックを入れた歩きづらい川である。(それらのスキマにサカナが隠れている訳でもあるが)そんな訳でサカナに引っ張られながら水の中を走り下るというのは非常にキケンな行為である。が、絶対にバラしたくないので無我夢中である。ということで、気が付けば30mほど走り下っていた。バラしたとき用の証拠としてファイト中の写真をNが撮ってくれている。(大きなお世話だ!)橋ゲタへ逃げ込もうとするサカナの引きに耐え、ティペットの強度と自分の結びを信じて最後の引っ張りっこ。そして、護岸の浅瀬にサカナを追い込み、無事ランディング成功!
「わお」大きくはないが厚みのある美しい魚体。ヒレビンのレインボーだ。うらやましがるN を尻目に写真を撮ってリリース。よっしゃ。このあともサカナの活性は高く、ふたりともたくさん釣れました、ということであればよかったのだが、実際はこのあと潤井川は完全に沈黙したのだった・・・。
上流も下流も反応ナシ!!(定番ポイントの富○フィ○ム前までは徒歩では遠いので行かなかった)
もちろんイブニングもナシ!!
ということで、いさぎよく午後6時に終了。
結果的にお互いアタリは釣り上げたサカナのみだった。そういえば、ライズすら一度も見ていない。
この日は、フライアングラー6名にエサ釣り1名を見かけ話も聞いたが、みんな声をそろえて「お昼過ぎはよかった」と言っていた。良い時間帯に良いポイントにいて、数少ない魚信をものにできたひとだけが結果を出せたということのようだ。水の中に春が訪れるのはまだ先かなぁ。
まとめ:春の釣果はタイミング次第
電車でゴー的まとめ:良い時間だけつまみ食いする春先の釣りに電車でゴーはマッチ
(to be continued・・・)