by FUNS STAFF Mutaguchi

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    僕の実家は九州の佐賀平野にある。
    佐賀平野は、一面田畑が広がり、クリークと呼ばれる水路がはりめぐらされている田園地帯。
    そのクリークは菱や蓮、浮き草で覆われ、独特の生態系が形成されている。
    このような環境のクリークは、ライギョにとって絶好の生息環境らしい。僕が実家に住んでいた10年前はいたるところでライギョを釣ることができた。

    子供の頃のライギョの思い出といえば、
    ・ようやく手に入れたメガバスのPOP-Xをボコボコにされた。
    ・水槽で飼っていたライギョを指で攻撃したら噛みつかれて大量に流血した。
    とネガティブなものが多い。笑
    それでも、身近なターゲットとしてのライギョは子供の僕らにとって魅力的で、ゲーリーヤマモトのセンコー(ワーム)を菱の上にキャスティング→ズル引きで釣っていた。(ハードルアーやフロッグはもったいなくて使えなかった‥)

    そんな身近な存在だったライギョも関東に来ると途端に釣れなくなった。調べてみるとライギョは関東の人にとって憧れの魚らしい。
    それどころか、佐賀県はライギョ超有名ポイントだということもわかった。
    佐賀にいると少しも珍しくなかったのは、少し特殊な環境だったようだ。

    それから雑誌でライギョをフライフィッシングで釣る記事をみかけるようになり、「実家に帰ったら絶対に釣りに行こう!」と心に決めたもののなかなかチャンスに恵まれなかった。
    そして、ついにやってきた帰省のタイミング。とりあえず、フライは石垣島で使ったポッパーでいこう。

    空港を降りた瞬間にむわっとくる湿気で九州に帰ってきたことを実感。
    相変わらず湿気がすごい・・

    「ライギョは最近釣れよると?」
    と実家で父に聞いてみる。
    「ライギョは最近少のうなったね~菱も少のうなったし。釣り人も多くなったしね。昔のように釣れんと思うよ」
    うーん。
    思ったより苦戦しそうだ。

    実家で一通り家族と顔を合わせ、さっそくライギョ釣りに出撃!

    場所は家から自転車で5分。子供の頃、絶対に外さなかったポイント。
    着いて準備する間も無くライギョの姿を確認!よかった。まだ、このポイントにはライギョがいる。

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    このあたりの水深は平均50㎝ほど。
    ライギョがいれは目視できる。
    準備を済ませ、しばらく周辺を探して歩くと60㎝ほどのライギョを発見!さっそくライギョの進行方向1メートルへキャスティング。
    2回ほどPOPさせると、すーーとフライの真下へ寄ってきた。
    どんどんライギョの口がフライに近づいていき、あと数センチ‥
    ところが、そこでなんとフライを見切った。
    そこで、もう一度興味を持ってもらおうと軽くフライを動かす‥するとドバッとすごい音をたて逃げてしまった。

    あれっこんなに賢い魚だったかな‥
    さんざんルアーを投げられて、すっかりスレてしまったのかもしれない。

    その後、数匹発見するも結果は同じ。

    直前で見切られるとは‥
    カエル系を巻いてこなかったことが悔やまれる。
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    実家で少し休憩&昼寝をした後、第二ラウンドに出かける。
    今度は家から徒歩5分!子供の頃の記憶では菱が水面を覆っていたポイント。
    だったのだが‥
    すっかり菱は無くなっている。

    「まあ、菱がなくなって、水中の様子がよく見えるからよかった!」とポジティブにとらえてみる。

    ここも水深は平均50㎝ほど。

    少し歩くと、さっそくライギョを発見!
    さっそく進行方向に落とすと、今度はポッパーへの反応がすごくいい。
    食い損なっても、食い損なっても、なお追ってくる。
    ここは誰も入っていないのかもしれない。

    何度かの掛け損ないのあと、ついにフッキング。
    さらにターポンの映像をマネして、竿を曲げず直線に引いてガッツリかける。
    これでハズレない。(逆にフックが曲がらなくてよかった)
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    その後も数匹釣れて大満足。

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    終了間際に、子守り中のライギョを発見!
    しかも、メチャメチャデカい!
    小さく見積もっても90㎝は超えている。
    見た目は、首長竜の首から上にヒレがついた感じ。
    正直、投げるのが怖い…

    「でも、あれを釣ったら記事への反応ヤバイだろうな」

    とブラックな妄想をし、キャスティング!
    僕の下心を見透かしたように、手持ちのポッパーはガン無視。
    デカい魚の余裕で、ゆっくり泳いで葦原の奥へ逃げていった。

    釣れなくてよかった。
    神々しすぎる。

    装備
    タックルはロッドGloomisのPro4x shortstixとAirflo snaiperの組み合わせ。キャスティングをためらうような空気抵抗の大きなフライもラクラク前へ運んでくれます。
    ラインはリーダー02X直結です。
    フライはポッパー、フロッグがあれば十分。
    ラインバスケットはあったほうが絡みが少なく便利です。
    いろいろと重宝するのでペンチは持って行きましょう。(フォーセップだと力不足)

    今回はライギョを見つけて狙い撃ちする釣りでした。
    菱に覆われたヘビーカバーで釣るときはもう少し強力なタックルが必要になりそうです。